時間というベクトル『タイムスケープ』

地球が危機を迎えた1998年から1962年に向けて通信を送り、その危機の原因を絶ってもらおうとする科学者たちの物語。アーサー・C・クラークの後継者といわれるグレゴリイ・ベンフォードの本格SF。 ベンフォードの作品の中でも科学的な部分をかなり綿密に描…

ちょっとまえですが

ちょっくら旅をしてきました。 ここはどこでしょう。南の島?

外国に自由を求めた時代もあった『つづりかた巴里』

高峰秀子が20代の頃、半年間パリに滞在した時に書いたエッセイ「巴里ひとりある記」を復刊し、それにその後のつれづれなるエッセイを追加したエッセイ集。 「巴里ひとりある記」は高峰秀子が26歳のとき、女優という職業に疲れ、家を売り払って旅費にあて、何…

自作インドカリー×2

久しぶりの自作カレーです。今回は張り切って2皿です。 いつものカリー豪華版 1皿目はいつものチキンカレーです。いつもの具は特売品の手羽元ですが、今回は相方の誕生日だったので骨付きモモ肉を大胆に煮込みました。イメージとしては、ナイルレストラン…

旅行記だけど夫婦論『旅は道づれツタンカーメン』

高峰秀子と松山善三の夫婦が外国旅行の旅日記を各シリーズの第3弾。夫婦で出かけるたびだけに夫婦の話が多いのは当たり前といえば当たり前だが、今回は出発前から「夫婦とは…」という話が出てきて、旅日記というよりは夫婦論という色彩が濃い。 この本を読み…

イサム・ノグチ展@東京都現代美術館

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天気のよい土曜日、イサム・ノグチ展に行く。もともと行きたかったのだけれど、J-WAVEでチケットが当たったので、これ幸いとばかりに。都現美は久しぶり、船越桂以来だろうか。 イサム・ノグチは好きだ。ドウス昌代さんが書いた評伝(ISBN:406203235X)も読ん…

ブログランキングって最近たくさんありますね…

1位になったら百万円だって。絶対無理… http://rankingonline.jp/index.html

男はロマン、女は…『旅は道づれガンダーラ』

女優・高峰秀子とその夫・ドッコイ松山善三が井上靖らにほいほいとついて行ったアフガニスタン・パキスタンの旅の旅行記。善三パートが7割、秀子パートが3割という感じで、大体交互に書いている。 夫の善三さんのほうが脚本家であり映画監督であるわけだか…

J-WAVEで落語

おとといの深夜、J-WAVEを聞いていたら、「笑福亭福笑師匠」という言葉が耳に飛び込んできた。上方落語に詳しくない私は知らない名前だったけれど、東京のオシャレなラジオ局J-WAVEで上方落語とはただ事ではない。番組はJ-WAVE25という番組で、別に落語の番…

ものから映画を見る『映画の昭和雑貨店』

川本三郎というひとはとても面白く、とても変わった人だ。本当にどうでもいいことにとことんこだわり、それで面白い本を書いてしまう。この本もその例に漏れず、懐かしい“モノ”から映画を見て行く。これはもともとは雑誌サライの連載で、単行本も全部で5冊…

タイカレー@京橋

フィルムセンターの帰りに何年か前に一度行ったことのあるタイ料理屋「ワンタイ」に行く。頼んだのはグリーンカレーとえびのカレー炒めと焼きビーフン。グリーンカレーはさらっとしてさっぱりしているのに意外と辛い。 一応カレーメインなので、カレーらしい…

日本橋うさぎやのどら焼

最近のはまり物です。 日本橋うさぎやのどら焼。かわは口あたりはもちっとしているのにかむとふわふわ、餡はつぶがしっかりとしたつぶ餡で甘さ控えめ。餡のおいしさもさることながら、なんと言っても蜂蜜の香りがするかわが絶品です。価格は1つ183円と少々…

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すっかりサボりました。 気を取り直して、適当にちょぼちょぼ書いて行こうと思います。書く事はいろいろある気はしますが、今日のところは、 この本を。笑芸人 (Vol.6(2002春号))作者: 高田文夫出版社/メーカー: 白夜書房発売日: 2002/03メディア: 単行本購…

機械という他者との対決『大いなる天上の河』

グレゴリイ・ベンフォードによる外宇宙を舞台にしたSF作品。場所は明らかではないが、人間と機械が対立する世界、人間は機械の勢力に圧され、根拠地を破壊され、さすらうことを運命づけられるようになってしまった。その集団の中のひとりキリーンが語り手…

外から日本を見る『敗北を抱きしめて』

戦後60年を考え、靖国神社へも行った締めくくりという感じで読んだこの本。日本研究者のジョン・ダワーが大衆を研究することによって得た戦争と戦後の日本人の新たな一面をわかりやすく描いている。 ふーんと思うことも多いし、勉強させられることも多い。…

何たること?『ヌーヤルバーガーなんたることだ』

沖縄おもしろ情報が書いてある本かと思って読み始める。前半は著者が友達と思いつきではじめた沖縄長期滞在のドタバタ記。大家さんのキャラクターなどが面白くて、沖縄という場所の暖かさや面白さは大変よく伝わる。しかし、筆者は結局何をしているわけでも…

物語の源泉としての死『グラスホッパー』

鯨、蝉、槿という奇妙な名前、自殺させ屋、殺し屋、押し屋という奇妙な職業。それらに共通するのは人間ではないものの名前と、人を死に導く職業である。この物語はずっと死と隣接し続けて、まるでそこの見えない崖の淵を歩き続けているかのような緊張感に覆…

生々しい心の傷跡『砕かれた神』

これは少年兵として海軍に志願し、ミッドウェー、マリアナ、レイテ沖の海鮮を経験し、ほとんど生存者のいなかった戦艦武蔵から奇跡的に生還し、復員した若者の戦後のおよそ半年間を綴った日記である。そこに描かれているのは、百姓としての日々の生活とやる…

終戦記念日に靖国神社へ

終戦から60年の8月15日、生まれて初めて靖国神社に行ってみることにする。戦後六十年ということでその戦争に関する映画をいろいろ見て、いろいろ考えて、その考えたことが私を漠然と終戦記念日の靖国へ導いた。 予想通りではあるが、神社にたどり着く前から…

スープカレーってどう?

五反田にある「かれーの店うどん」に行く。カレーの店なのに「うどん」ってという当たり前の疑問が浮かんだものの、ライブドア・グルメの評判がよかったのでとりあえず食べてみることに。 スープカレーの店なので、おすすめと書いてあった「夜のスープカレー…

原爆へのまなざし『新藤兼人・原爆を語る』

この本は映画監督新藤兼人が、自身が作りあるいは作ろうとしている原爆にまつわる映画について語った本である。最初に来るのが『原爆の子』、この作品は1952年に撮られた、事実上の日本初の原爆映画であった。その撮影と資金繰りに関する苦労話がその中心に…

またGyao

Gyaoのキャンペーン第二回だそうです。今回も5万円あたります。 http://ameblo.jp/gyao-blog/ がんばってるねぇGyao

漫画のスピード感『陽気なギャングが地球を回す』

新書版で出ているだけにかなりライトな読み心地である。相変わらずキャラクター作りが非常にうまく、特に成瀬のキャラクターは秀逸だ。そして、様々な視点からひとつの物語に切り込んでいく語り方もスピード感があって面白い。伊坂幸太郎はサスペンスを書き…

そういえば

パソコンで映画が見られるGyaoでトラックバックして、現金が当たるというキャンペーンをしています。 http://ameblo.jp/gyao-blog/ Gyaoは途中でCMが入るのがちょっとうざいですが、ネットシアターとしてはなかなか優秀だと思います。

スバ食いてぇなぁ…『沖縄やぎ地獄』

筆者は沖縄といえば「ビーチ、リゾート…」などということを書いているが、私にとっては沖縄といえばなんと言ってもまず食べ物!そして酒!である。だから、この筆者とはとても意見が合う。私も大学生の時に始めて沖縄に行き、その時食べた山羊汁の臭さにやら…

純文学の読み心地『重力ピエロ』

母親がレイプされた結果生まれた“春”、かたっくるしく言えば、その春の存在の苦悩をめぐる物語ということになるのだろう。それは母親と祖父との不義の結果生まれた謙作を主人公にした志賀直哉の『暗夜行路』を思い出させる。謙作は春よりもはるかに鬱屈とし…

インドカレーへの渇望

なんだかずいぶんカレーを食べていないような気がして(多分1週間くらいだと思うけど…)、今日はどうしてもカレー!と決めて、やはりナンステーションへ。すっかり昼休みも終わった時間に行ったせいか、店はガラガラ、入ったときは客は私ひとりでした。その…

SFファンなら…『オルタード・カーボン』

人間の個性/アイデンティティがスタックと呼ばれる記憶素子に詰め込まれ、それが脳に接続される。そのスタックを入れ替えれば、スリーブと呼ばれる肉体を代えても人格は変化しない。そんな未来世界の設定がまず面白い。脳移植などによって不死の肉体を手に…

7/22の日本名画図鑑

mag

7月は生誕百年:豊田四郎 第四回は『雪国』でした メルマガ登録はこちら↓から http://www.cinema-today.net/magazine/meiga.html 7月中に登録すると今月分がまとめて送られてきます。 最初の月は無料で来月は終戦60年ということもあり、「戦争と平和」をテ…

沖縄の旅

連休を利用して沖縄に行ってきました。あいにくの台風でしたが、那覇のみの滞在だったので直撃は免れ、曇り空と強風と数度のスコールに影響があっただけ。ビーチに行っても泳げないしということで、ディープ那覇観光にいそしみました。写真はそんな那覇の首…