イサム・ノグチ展@東京都現代美術館


天気のよい土曜日、イサム・ノグチ展に行く。もともと行きたかったのだけれど、J-WAVEでチケットが当たったので、これ幸いとばかりに。都現美は久しぶり、船越桂以来だろうか。
イサム・ノグチは好きだ。ドウス昌代さんが書いた評伝(ISBN:406203235X)も読んだし、香川のイサム・ノグチ庭園美術館にも行った。評伝を読んで、作品の写真なんかを観ていた時点では「いいねえ」と思っていただけだったけれど、香川のアトリエで石の圧倒的な存在感に揺り動かされた。今回は、その香川のアトリエで見た「エナジーヴォイド」が来ていたのだが、吹き抜けの広大な空間に設置された「エナジーヴォイド」は見ていて面白いけれど、香川の古民家の狭く薄暗い空間で感じられたような圧倒的な力やエネルギーを感じる事は出来なかった。
イサム・ノグチの彫刻は、見ている人がどうしても触ってみたくなる彫刻である。それはおそらくその石の曲面のつるりとした感じが魅惑的だからなのだろう。だから、触ることの出来ない展覧会というのはすごくフラストレーションがたまる。展示室のひとつにあった「砥石」という作品も素晴らしいと思ったけれど、やはり触って感触を確かめてみないと本当のよさはわからないのではないかと思った。
そんなフラストレーションを解消するためか、中庭にはノグチが作った2つの遊具があった。そして、年甲斐もなくそれで遊んでみると、やはりノグチの作品は触れるものだと実感した。触れたときの感触と、そこに寄りかかったり、入り込んだりしたときに見えてくる風景、それらも含めてが作品であり、それだから季節や天気によって感じも変わり、何度も出会いたく作品だと感じられるのではないだろうか。
ああ、モエレ沼公園に行きたいなー…

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