池袋演芸場:落語芸術協会
演者と演目(わかる範囲で見たものだけ、色物は適宜)
昼の部(途中から)
- 講談 神田紅「マリリン・モンロー」
- 落語 三遊亭円輔「二番煎じ」
- 漫才 東 京太・ゆめ子
- 落語 春風亭小柳枝「雛鍔」
- 落語 桂歌蔵「なめる」の一部を含んだ小噺 <二つ目>
- 落語 桂歌春「短命」
- 音曲 松乃家扇鶴
- 落語 三遊亭小遊三「大工調べ(上)」
夜の部
- 講談 神田京子「鬼夫婦」(伊達の鬼夫婦) <前座>
- 落語 桂うらら 演目は忘れました <二つ目>
- 江戸売り声 宮田章司
- 落語 三遊亭とん馬「犬の目」
- 落語 柳家蝠丸 新作
- 東京ボーイズ
- 落語 桂歌助「お花半七」
- 落語 三遊亭小円右「鮑のし」
- 漫談 ローカル岡
- 落語 春風亭小柳枝「茶の湯」
- 落語 古今亭錦之助 新作
- 落語 春雨や雷蔵「八五郎の出世」(「妾馬(上)」)
- 落語 三笑亭夢太朗「品川心中(上)」
正味で6時間ほど聞いてしまいました。夕方、昼の部トリの小遊三師匠のあたりでは結構なお客さんだったのですが、夜の部オオトリ夢太朗師匠のところでは5人になってしまいまして、少しさびしい感じでした。
昼の部では桂歌春の「短命」が抜群に面白かった。噺は「大店の一人娘のお嬢さんのところに来るお婿さんがそろいもそろって短命でこれで3人死んだ」という話を熊さんが御隠居さんにして、ご隠居さんがそのなぞを解いて聞かせるという単純な噺。これだけ単純な噺だが、艶笑話なので、客のつかみはいいのかもしれない。歌春さんはマクラもクスグリもその艶笑路線に乗せて、非常にうまく演じていた。小柳枝もなかなかよかったけれど、これは夜の部でまとめて。トリの小遊三も噺のアレンジという点では非常にオーソドックスな感じだが、まくし立てる語り口が落語!という感じで楽しめた。
夜の部ではまず前座で登場した神田京子の講談がなかなかよかった。「鬼夫婦」という話がキャラクターにあっていたというのもあるのかもしれないが、見ていると、その情景がパッと浮かんでくるようでぐんぐんと引き込まれる。「講談も面白いかも」と思ったりした。
落語ではとん馬、小柳枝、雷蔵がよかった。とん馬は話云々よりも表情や動きが面白く、話をひとつの劇のように仕上げていたのがうまくて、会場も笑いが絶えないという感じだった。小柳枝は昼の「雛鍔」よりも夜の「茶の湯」が面白かったという印象。どちらも非常にオーソドックスな演じ方という印象ではあるが、夜のほうが時間が長かったということもあって噺に深みが出ていたような気がする。雷蔵の噺は「妾馬」の後半を落とした「八五郎の出世」のさらに頭の部分を落としたもの。つまり、おつるがお世継ぎを産むところから八五郎が召抱えられるまでの部分のみ。そのように噺を絞ったせいもあってか、これが完全に八五郎の一人舞台という感じの噺になっていて、その八五郎を表情豊かに演じるというアレンジが面白かった。
ちなみに、「妾馬」のあらすじは、長屋に住む八五郎の妹のおつるが大名に見初められ、八五郎は支度金に目がくらんでおつるは大名の側室に。おつるは大名の寵愛を受けて、お世継ぎを生む。おつるが兄に会いたいというので八五郎がお屋敷に呼ばれ、八五郎は大家の紋付袴を借りて大名に会いに行き、予想通り無礼な振る舞いをするが、大名に気に入られて召抱えられることになる。晴れて侍となった八五郎は、馬に乗って使者の役目を果たすことになるが、馬を御すことが出来ず、行き先は「馬に聞いてくれ」と言って落ちる。というもの
(ところどころ敬称略)
参考URL
落語芸術協会 http://www.geikyo.com/
桂歌春 http://members.jcom.home.ne.jp/utaharu/
神田京子 http://www.chiefbear.jp/kyoko.htm
千字寄席(落語のあらすじ) http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/
3/3の「ほぼ日刊 日々是映画」
ジェラール・ウーリー監督『大追跡』
ブールヴィル、ルイ・ド・フュネス主演のこてこてフレンチ・コメディ。
http://www.cinema-today.net/0503/03p.html