J-WAVEで落語

おとといの深夜、J-WAVEを聞いていたら、「笑福亭福笑師匠」という言葉が耳に飛び込んできた。上方落語に詳しくない私は知らない名前だったけれど、東京のオシャレなラジオ局J-WAVE上方落語とはただ事ではない。番組はJ-WAVE25という番組で、別に落語の番組ではないようだ。
というわけで、番組では、東京で行われた「笑福亭福笑師匠」の模様を録音で放送。上方の爆笑王と紹介される。東京で爆笑王といえば、いまはやはり川柳川柳、ちょっと前なら現落語協会会長の三遊亭圓歌というところだが、そんな自由奔放な芸風ということだろうか。
最初は古典の「ちりとてちん」。「は?」と思ったが、江戸落語でいう「酢豆腐」であるらしい。確かに破天荒で勢いがある語り口、江戸落語にはない力強さ。落語をラジオやCDで聞くと、声に出して笑うということは余りないが、今回ばかりは笑ってしまった。きっと生で見たら何倍も面白いんだろうなぁ… と思わせるキャラクターだ。
そしてもうひとつ新作でたしか「チャンチキおけさ」というもの。これもかなり爆笑もの、バカバカしい落語というのはとにかく楽しい。新作だけに古典よりもさらに自由だし、勢いも増す。個人的にはこの2つだけを比べると古典のほうが面白かったような気がしたが、どちらも面白い。

偶然、聞くことが出来た落語の放送。なんだか得した気分になった。
笑福亭福笑師匠は自分では大阪でも余り売れていないと言っていたが、それなりに評価は高いらしい。確かに三枝やらなんやらの大物と比べるとマイナーなのかもしれないが、爆笑王とはそういうものだ。落語界の爆笑王は基本的にはアウトローで大物になれないのだ。
そんな定説を覆して圓歌は会長なんてものになってしまったが、やっぱりあまり似合わない。

千字寄席「酢豆腐」のあらすじ
http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2005/08/post_8efa.html